はじめに
前回の記事では、仮想通貨での失敗や、なんとなく続けていた積立NISAを通じて「お金と向き合う難しさ」をお話ししました。
「次こそは、ちゃんと勉強して納得のいく投資をしたい」 そう決意した私が、バケットリストの一つである「個別株の購入」に向けて、どのように動いたのか。今回は、猛勉強の末にぶつかった「大きな壁」について綴ります。
第3章:「労働」の先にある現実に気づいた日
仮想通貨のどん底から私を救い出し、投資への意識をガラリと変えてくれたのは、一冊の本との出会いでした。あまりにも有名なバイブル、**『金持ち父さん 貧乏父さん』**です。
この本が教えてくれたのは、具体的な投資テクニックではなく「お金との向き合い方」でした。「お金のために働くのではなく、お金に働いてもらう」という考え方は、会社員として給料をもらうことしか知らなかった私にとって、衝撃的な価値観の転換でした。
「今の会社で給料を上げても、それだけでは自由にはなれない。本当に豊かになりたければ、起業するか、株を持つかだ」
起業はハードルが高いけれど、株なら私にもできるかもしれない。そう思った私は、そこから株に関する本を10冊ほど読み漁りました。紙の本、Kindle、移動中はAudible(オーディナブル)……。まさに株漬けの毎日です。
勉強すればするほど、投資法には正解がなく、そして**「株は決して簡単ではない」**という厳しい現実も見えてきました。成功している人たちは、運ではなく、失敗から学び、血の滲むような分析を繰り返している。その重みを知れば知るほど、私の足取りは慎重になっていきました。
第4章:画面越しに眺めるだけの「お気に入り」銘柄
証券口座はすでにある。知識も詰め込んだ。 あとは「買う」という一歩を踏み出すだけ。
……なのに、その一歩がどうしても踏み出せませんでした。
「今買って、明日暴落したらどうしよう?」 「もっと安くなる時期があるんじゃないか?」
そんな考えが頭を巡り、気になる企業をアプリの「お気に入り」に登録して、日々の値動きをじっと眺めるだけの日々が続きました。
YouTubeで投資家の動画を見ては「面白そう」と思い、チャートを見ては「やっぱりよく分からない」と溜息をつく。本には「まずは買ってみないと分からない」と書いてあるけれど、自分のお金が動くと思うと、どうしても指が止まってしまう。
「勉強したからこそ、怖くて動けない」
そんな矛盾した状況の中で、私はしばらくの間、止まったままのチャートを見つめ続けていました。
第5章:「好き」を信じて、最初の一歩を踏み出す
本を読んでいると、「まだ誰も知らない成長企業を探せ」といった高度な手法もたくさん出てきました。でも、初心者にとって「知らない会社」をゼロから探して、複雑な数字の指標を分析するのは、正直ハードルが高すぎました。
そこで、一度理論を横に置いて、自分の心に聞いてみることにしました。 「私が本当にお金を出してでも、応援したいと思える場所はどこだろう?」
その答えは、お気に入りリストの中にずっとありました。 **「オリエンタルランド(東京ディズニーリゾート)」**です。
夢の世界の未来に、自分も参加する
ディズニーは私にとって大好きな「夢の世界」。今年は大きなイベントもあり、2028年にはディズニークルーズの開始も控えています。
チャートを詳しく見てみると、株価はピーク時の半分ほど。 「客数が伸び悩んでいる」「売り上げは上がっているけれど中身が……」といった専門的な分析の声も耳に入ってきましたが、今の私には、それらを完全に読み解く力はありません。
でも、「この会社が提供する価値を信じている」という気持ちは本物でした。 「好きな会社に投資して、その企業の成長を一緒に楽しむ」。 これこそが、私が投資を通じて実現したかったことの一つじゃないか、と気づいたんです。
5株から始まる、新しい挑戦
本当は株主優待などが受けられる「100株」を買いたいところ。でも、まだビットコインの売却も済んでおらず、初めての挑戦で一気に大きな資金を投じるのは、やっぱり怖かった。
そこで今回は、「ミニ株」を利用して「5株」だけ購入することにしました。
「たったの5株?」 そう思われるかもしれません。でも、この5株は私にとって、ダラダラ過ごしていたコロナ禍の自分や、仕組みもわからず放置していた自分を卒業した証。
一気に投資する勇気はなくても、少しずつ買い足して、いつか100株まで持っていきたい。そう思える目標ができたことが、何よりの収穫でした。
第6章:あっけない幕開けと、これからの「株主生活」
いざ「購入」のボタンを押したものの、そこにはドラマチックな演出があるわけではありませんでした。
しかも、私が購入ボタンを押したのは祝日前日の夜。当然、株式市場は閉まっています。翌日は祝日で市場もお休み。結局、実際に注文が成立したのはその翌々日のことでした。
数日後、ふとアプリを開くと、自分の資産欄に「オリエンタルランド」の名前が。 「あ、私、本当に株主になったんだ……」
あまりにもあっさりとしたデビューでしたが、そこには確かに、以前の私とは違う「一歩踏み出した実感」がありました。
新NISA枠での「ミニ株」という選択
ちなみに今回の購入は、しっかりと**「新NISA枠」**を使いました。 積立投資で使っていたNISAの仕組みを、今度は自分で選んだ個別株で活用する。枠にはまだ余裕があるので、今の私にはこの「ミニ株(単元未満株)」で少しずつ買い増していくスタイルが、身の丈に合っていて心地よいと感じています。
今回のまとめ:バケットリストひとつ達成!
こうして、私のバケットリストにある「個別株を購入する」という項目に、ついにチェックが入りました。
10冊の本を読み、理論に頭を悩ませ、仮想通貨で手痛い失敗もしたけれど。 結局、私の背中を押してくれたのは「この企業が好き」というシンプルな気持ちでした。
今回の教訓: 「早めの行動は大事」。でも、もし迷っているなら、まずは自分が一番「好き」だと思える場所から始めてみるのも、立派な戦略。
さて、私の5株のディズニー株はどうなっていくのか。 そして、未だに「塩漬け」状態のビットコインは救われるのか(笑)。
次回の「株日記」では、株主になってから変わった視点や、次に狙っている企業についてお話しできればと思います。
📝 30代からの株日記 #2
「5株のオーナー」になって気づいたこと。
無事に個別株デビューを果たし、私のポートフォリオに新しい仲間が加わりました。今のリアルな心境をメモしておきます。
- 今日のひとこと: 祝日を挟んだせいで、購入までが長かった……!株の世界にも「休日」があることを、身をもって学びました(笑)。
- 今の関心事: ニュースで「オリエンタルランド」や「ディズニー」の文字が出るだけで、心拍数がちょっと上がる。これが「当事者になる」ということなのかも。
- マイルール: ミニ株(5株)からのスタートだけど、自分を恥じないこと。少しずつ買い増して、いつか「100株」の景色を見るのが今の目標!
知識を詰め込んだ10冊の本よりも、この5株の重みの方が、今の私にはずっと大きな「学び」をくれている気がします。
