ブログ

30代からの「いつか」を「今日」に変える技術。バケットリストで人生の解像度を上げた私の4月振り返り

「いつか」という言葉の呪縛を卒業した日

「いつか、やってみたい」。 30代に入り、仕事もプライベートもそれなりに安定してきた中で、私の心にはそんな「いつか」のストックが溜まっていく一方でした。旅行会社で働き、日々お客様の「いつか行きたい旅」をプロデュースしている私自身が、自分の人生を後回しにしていた。そんな矛盾に気づいたのが、今年の始まりでした。

「いつかできる」は、たいてい一生やらない。 そう確信した私は、心の中のやりたいことをすべて書き出し、「バケットリスト」として自分の人生に予約を入れることにしました。4月を終えようとしている今、振り返ってみて断言できるのは、バケットリストは単なる夢のリストではなく、人生の解像度を劇的に上げる「計画書」であるということです。

しかし、4月の挑戦は決して「キラキラした成功」だけではありませんでした。世界情勢に翻弄される投資の現実、そしてそれを乗り越えるための時間のパズル。私がどうやって「できない理由」を潰し、人生の主導権を取り戻したのか、その裏側をすべてお話しします。

時間とお金の「解剖学」〜できない理由を潰す技術〜

バケットリストを動かすには、情熱と同じくらい「現実的な戦略」が必要です。多くの人が「お金がない」「時間がない」という理由で「いつか」に逃げ込みますが、私はこの4月、その壁を真っ向から壊しにいきました。

「予算がない」への回答:事業仕分けと投資のマインドセット

やりたいことを書き出すと、当然お金がかかります。5月の鳥取旅行、競馬、松の栽培。これらを楽しむために、私は毎月の収支を「事業仕分け」のように見直しました。なんとなくコンビニで買っていた飲み物、あまり使っていないサブスク。それらを徹底的に削り、「バケットリスト原資」へと振り向けました。 また、個別株投資を「単なる貯蓄」ではなく、「夢を叶えるためのエンジン」と位置づけたことで、分析への熱量が変わりました。

「時間は増えない、だから質を変える」:15分の積み上げ

仕事の拘束時間は変えられません。そこで導入したのが「朝活」と「在宅ワークの15分革命」です。 朝5時に起き、誰にも邪魔されない時間にブログの執筆や投資の分析を詰め込む。そして在宅勤務の日、昼休憩の15分で洗濯や掃除を爆速で終わらせる。この「隙間時間のパズル」を完成させることで、終業後の1時間をジムでのトレーニングや趣味のために完全に解放することができました。時間は作るもの。その実感が、私を強くしました。

【静】の挑戦:松を育てることで学んだ「待つ」姿勢

4月に達成した一つ目のリストは、「松を育て始めること」です。 一見、アクティブな旅行会社員の日常とは真逆に見えるかもしれません。しかし、盆栽キットを購入し、土を整え、毎日水をやる時間は、私に新しい視点を与えてくれました。

植物の成長は、チャートのように一秒で跳ねたりはしません。毎日水をやり、日光を当て、一見変化がないように見える日々を積み重ねる。この「静」の時間は、後述する投資の苦戦でざわついていた私の心を、不思議と凪の状態に戻してくれました。「育てる」ということは、結果を急がず、プロセスを慈しむこと。30代からの挑戦には、こうした「待つ余裕」も必要なのだと、松の芽が教えてくれています。

【知】の挑戦:JAL工場見学で見えた、プロの仕事の矜持

二つ目の大きな達成は、JALの工場見学でした。 旅行業界に身を置く人間として、普段から「航空券」という商品を扱っていますが、格納庫で間近に見る機体は、書類上の「機材」とは全く別物でした。

巨大なエンジンの重厚感、鉄の匂い、そして整備士さんたちの妥協のない視線。そこには「安全」という絶対的な価値を守り抜くプロの矜持がありました。「自分も自分の人生や仕事に対して、これほど真摯に向き合えているか?」と、格納庫の静謐な熱気の中で自問自答しました。プロの仕事を「裏側」から見る体験は、私の仕事への向き合い方を一変させるほどの影響を与えてくれました。

影のパート:個別株の洗礼と、中東情勢の冷たい風

ここで、4月の「影」の部分にも正直に触れなければなりません。 四季報を読み込み、財務諸表を徹底的に分析して挑んだ個別株投資。しかし、4月は中東情勢の緊迫化という、個人の努力ではどうにもならない巨大な波に直面しました。

急激な地政学リスクの浮上による株価の乱高下。思うように進展しないポートフォリオを前に、無力感を感じる日もありました。「あんなに分析したのに」という悔しさ。しかし、これもまた「人生の解像度」です。世界で起きていることが、自分の財布と直結している。その痛みを伴う実感こそが、大人になってからの本当の学びなのだと痛感しました。投資に「絶対」はない。だからこそ、コントロールできない外の世界に一喜一憂せず、自分にできる準備を淡々と続ける重要性を学びました。

【動】の哲学:なぜ今、あえて競馬場へ足を運んだのか

そんな投資の停滞感を抱える中で、私が選んだバケットリストの項目が「競馬場でのレース観戦」でした。(※レースの詳細は別記事で詳しく書きますが、ここではその「動機」をお話しします)

デジタルな画面上で動く株価の数字に疲弊していたからこそ、命あるものが全力で走る「リアル」をこの目で見たかった。1月に施設を下見した時から決めていた「いつか」を、中東情勢で心が沈みがちな今こそ実行する。 蹄が芝を叩く音、地響き、そして観客の熱狂。そこには、数字だけの世界では決して味わえない「生のエネルギー」がありました。嫌なことがあった時こそ、リストの項目を消化して、自分の人生の主導権を自分の方へ手繰り寄せる。競馬場の直線コースを駆け抜ける馬たちの姿は、私の停滞していた心を強引に前へと進めてくれました。

肉体の進化:在宅ワークと筋トレの相乗効果

4月のもう一つの確かな成果は、身体の変化です。 在宅勤務の日を「自分を鍛える日」と定義し、ジムへ通い詰めました。最初は重く感じていたダンベルが、今では以前より数段階上の重量でトレーニングできるようになっています。

これは単なる筋肉の話ではありません。朝活をこなし、仕事を効率化し、バケットリストを消化し続けるための「スタミナ」を手に入れたということです。5月に控えている鳥取旅行は、かなり歩き回る旅になるでしょう。4月の私が行ってきたこの肉体改造は、すべて5月の「最高な瞬間」を迎えるための準備なのです。

結論:バケットリストは人生のセーフティネット

もし私が、投資のチャートだけを見つめる4月を過ごしていたら、今頃は「今月は最悪だった」と落ち込んでいたかもしれません。 でも、私にはバケットリストがありました。

投資が停滞しても、松は育っている。株価が下がっても、工場見学での感動は消えない。世界情勢が不透明でも、自分の足で競馬場へ行き、ジムで自分史上最高の重量を更新することはできる。 リストがあることで、人生の一部がうまくいかなくても、他の部分で「前進」を感じることができる。バケットリストは、不確実な世界を生きる私たちの、最強のセーフティネットなのです。

5月、ついに「コナン」が待つ鳥取へ

4月の葛藤も、成功も、すべてをエネルギーに変えて、いよいよ5月は最大の楽しみである鳥取・コナン旅へ向かいます。JALが飛んでいないならANAで。直接コナン空港へ降り立つその瞬間を想像するだけで、4月のすべての苦労が報われる気がします。

皆さんの「いつか」は、どこで止まっていますか? 予算が足りないなら、どう作るか。時間がないなら、どこを削るか。 その試行錯誤こそが、人生を最高に面白くするスパイスです。この記事を読み終えた瞬間、ノートを開いて一つだけ「予約」を入れてみてください。そこから、あなたの新しい4月が、そして5月が始まります。