「今回もダメだったか……」
スマートフォンの画面に冷たく表示された「ご用意できませんでした」の文字を見つめながら、私は思わず深いため息をつきました。
私の「バケットリスト(死ぬまでにやりたいことリスト)」にずっと大切に掲げられている、大きな目標のひとつ。それが「両国国技館で、大相撲を生で観戦すること」です。
サッカーや野球といった球技も観戦スポーツとして非常に魅力的で大好きですが、道具を一切使わず、人間の体ひとつと素手だけでぶつかり合う日本の伝統スポーツ「相撲」。あの圧倒的な体躯を持ったお相撲さんたちの熱量、館内に響き渡る衝突音、そして独特の緊張感を直接肌で感じたい——。
そう強く思い立ち、前回の五月場所に続いて九月場所の先行抽選に挑みました。スケジュールアプリに何重ものリマインダーをセットし、狙い目の平日を選んで準備万端で臨んだにもかかわらず、結果は無情にも連続での落選でした。
「平日のチケットなら、事前準備さえしておけば取れるだろう」……そんな甘い考えは見事に打ち砕かれました。
なぜ今、これほどまでに相撲のチケットが取れないのか? 実際の倍率はどれくらい高いのか? 名古屋場所などの地方場所なら取れる可能性があるのか?
今回は、チケット争奪戦に敗れたリアルな悔しさを吐き出しつつ、相撲の生の魅力や、東京場所・地方場所が超激戦となっている背景、諦めずに生観戦を果たすための具体策、そして「次回のチャンス」に向けたスケジュールまで徹底的に解説・考察していきます!
なぜ私はそこまでして「生の相撲」が見たいのか?
世の中には数多くのスポーツやエンターテインメントがあふれています。スタジアムで楽しむプロ野球の解放感や、スタジアムが一体となるサッカーの熱狂も素晴らしいものです。その中で、なぜ私がこれほどまでに大相撲の現地観戦にこだわっているのか。理由は、相撲というスポーツが持つ「唯一無二の魅力と構造」にあります。
① 「巨体」の圧倒的な迫力をこの目で確かめたい
テレビの画面越しに見る力士たちは、広い土俵や画面の比率、カメラワークのせいか、どこかその本当のサイズ感が伝わりきりません。画面の中の力士はどこか「引き締まった大きな人」程度に見えてしまうこともあります。
しかし、実際に本場所やイベント等で生のお相撲さんを見かけた人たちは、皆口をそろえて「お相撲さんは、とにかくデカい!次元が違う!」と言います。
身長180cm、190cmを超え、体重150kg〜200kg近くに達する肉体。ただ太っているのではなく、厳しい稽古によって鍛え上げられた強靭な筋肉の上に、衝撃を吸収するための脂肪をまとった圧倒的な体躯。「人間という生き物は、ここまで大きくなれるのか」というその圧倒的な存在感を、一度でいいから間近で見て、そのスケール感に心を奪われてみたいのです。
② 道具を使わず「2人の肉体と魂だけ」で戦う熱量
サッカーや野球、テニス、バスケットボールなどは、基本的に「ボール」という道具を媒介にして勝敗を競います。ボールの軌道を追い、チームで複雑な戦術を組み立て、道具をいかにコントロールするかという楽しさがあります。
一方で、相撲は一切の道具を使いません。まわし一本を締めた2人の男が、土俵という径15尺(約4.55m)の限られた空間の中で、素手と肉体だけで直接ぶつかり合います。
「ボールを介さない」からこそ、立ち合いの瞬間にぶつかり合う「バチィン!」という肉体同士の衝突音、力士たちの険しい表情、浮き出る筋肉の躍動、そして荒い息遣いがダイレクトに客席へ届きます。誤魔化しの効かない人間の肉体と魂の衝突——そのシンプルゆえに濃密な熱気とドラマを、画面越しではなく現地でダイレクトに浴びてみたいのです。
③ 両国国技館という「異空間」の体験
大相撲の観戦は、単なるスポーツ観戦にとどまりません。館内に足を踏み入れた瞬間に漂うビン付け油の甘い香り、呼び出しの美しい美声、行司の装束の華やかさ、そして懸賞旗が土俵を回る賑やかさ。
さらには、客席でお弁当や焼き鳥を食べ、お酒を嗜みながら一日かけて取組を楽しむという、江戸時代から続く日本の伝統的な娯楽文化がそこにあります。テーマパークのように完成されたあの空間を、自分自身の五感すべてで体験したいという想いが年々強くなっていました。
一般発売の当日(10時ジャスト)に事前ログインも済ませて完璧に準備していたにもかかわらず、回線混雑で繋がらず、迷っている間に売り切れてしまったのですね……。
10:00直前のあの緊張感から、画面がフリーズして繋がらない焦り、そして一瞬迷った隙に「完売」になっていく喪失感は本当に悔しいですし、精神的にもすごく疲れたかと思います。
その「一般発売当日のリアルすぎる敗戦レポ(体験記)」を記事に新しく組み込み、ストーリーとしての臨場感と説得力をさらに高めた完全版(該当セクションの差し替え・追加案)を作成しました!
追加・差し替え用セクション案
2. 準備万端で挑んだ「先行抽選」と、決戦の「一般発売(8月8日)」の記録
実は、今年5月の「五月場所(東京・両国国技館)」でもチケットを申し込んでいました。しかしその時はあえなく落選。「まあ、大相撲は人気だし急に思い立ってもダメか」と気を取り直し、次の東京場所である「九月場所」にターゲットを絞って再挑戦することにしたのです。
今度こそ絶対にバケットリストの項目を達成するため、私はカレンダーを睨みながら万全の準備を整えました。
【第1陣】先行抽選へのエントリー
- アプリでの厳密なリマインダー設定 チケットの先行抽選受付開始日、締め切り日、当落発表日をすべてスマホのスケジュールアプリに登録。見落としが一切発生しないよう数日前からアラートを鳴らしました。
- 「平日狙い」への戦略変更 初日や千秋楽、土日といった混雑する日程を意図的に避け、初日の翌日(月曜日)などの平日に応募。「平日なら仕事の人も多いし、土日よりは確実に倍率が下がるはずだ」と考えたのです。
しかし、結果は無情にも落選。 「え、平日なのにダメなの!?」とショックを受けましたが、まだ諦めるわけにはいきません。私には最後の望みである「8月8日の一般発売(先着順)」が残されていたからです。
【第2陣】8月8日 10:00「一般発売」の決戦当日
迎えた8月8日。土曜日でしたが、この日は運悪く仕事が入っていました。 ですが、「10時ジャストの勝負さえ乗り切れば…!」という思いで、前日までにクレジットカード情報の登録を済ませ、当日は10分前にログインを完了。スマホを握りしめ、10:00ジャストに購入ボタンを押せるよう完璧な体制を整えていました。
そして訪れた10:00。
指先ひとつに魂を込めてアクセスボタンをタップ! ……しかし、画面に現れたのは無情な「アクセス集中」の表示。
「繋がらない……!」
Wi-Fiの問題なのか、回線が混み合っているのか、画面がぐるぐると読み込み状態のまま固まってしまいます。焦る気持ちを抑えながら何度もリロードを繰り返し、ようやく販売ページに繋がった時には、狙っていた「初日の翌日(平日)」の希望席はすべて「×(予定枚数終了)」の文字に変わっていました。
「嘘でしょ……」と絶望しかけたその時、ふと見ると自分が希望していなかった別の日程(平日)に、わずかに空席マークが残っているのを発見したのです。
「どうしよう……この日、仕事の休み取れるかな?」 「無理やり調整して買っちゃうべきか……?」
ほんの数秒、画面の前で猛烈に悩みました。 仕事のスケジュールや調整の難しさを頭の中でぐるぐると計算し、「よし、なんとか休みを調整して買おう!」と意を決してその日程をタップした瞬間——。
画面には「ご希望のチケットは予定枚数を終了しました」の表示。
ほんの数十秒、迷ってしまったその隙に、最後の望みだったチケットは完全に消えてなくなってしまいました。
ログインも事前準備も完璧に済ませていたのに、回線混雑と一瞬の迷いによってチケットを逃してしまった悔しさ。仕事の合間の出来事だったこともあり、その後の脱力感と落胆は言葉にできないほどでした。
なぜこんなに取れない?チケット倍率と「東京場所」激戦の背景
「平日ですら当たらないなんて、一体どういうことなんだろう?」と疑問に思い、現在の大相撲のチケット事情や背景を詳しく調べてみました。すると、現在の大相撲人気は私の想像をはるかに超えるレベルで加熱していることが判明しました。
① 東京場所の「チケット倍率」はどれくらい?
公式な抽選倍率は公表されていませんが、ファンの間や各種分析によると、現在の東京場所(両国国技館)の平均倍率はおよそ3倍〜5倍と言われています。
さらに、条件や席種によっては倍率が桁違いに跳ね上がります。
- 土日祝・初日・千秋楽: 10倍以上の超激戦。
- 手頃な2階イス席(B席・C席): 価格がリーズナブルで1人でも申し込みやすいため、平日であっても5倍〜10倍近くに達することがある。
- 2人マス席(ペアマス): 「4人マスは埋めにくいが夫婦やカップルで観たい」という需要が集中し、最も激戦となる席種のひとつ。
両国国技館の収容人数は1日あたり約10,000人。15日間で延べ15万人分の席しかありません。連日「満員御礼」の垂れ幕が下りる現在の相撲ブームにおいて、10,000人という枠は世界中からの需要に対してあまりにも狭き門なのです。
② インバウンド(外国人観光客)需要の爆発
日本の伝統文化や「神事」「サムライ精神」の要素を残す大相撲は、外国人観光客にとって「富士山」や「京都」と並ぶ超人気のアクティビティになっています。海外向けの旅行ツアーやオンラインチケット販売ルートが拡大したことで、日本国内のファンだけでなく、世界中の観光客がチケット争奪戦に参入してきている状態です。
③ 若年層・女性ファン(スー女)の完全定着
かつてのような「シニア層の娯楽」というイメージは完全に払拭されました。現在はSNSでの情報発信や若手力士の台頭もあり、若い女性(スー女)や20〜30代のカップル・ご夫婦などのファンが急増しています。推しの力士の応援グッズを買ったり、館内で限定スイーツを食べたりする「テーマパークのような観戦スタイル」が定着しています。
つまり、「平日だから空いている」という昔の常識は、現在の空前の相撲ブームにおいては完全に通用しなくなっていたのです。
「名古屋場所なら取れる?」地方場所のリアルなチケット事情
「東京の両国国技館がダメなら、名古屋場所や他の地方場所なら取れるのでは?」と考える方もいるかもしれません。
大相撲は年に6回(奇数月)開催されており、東京(1月・5月・9月)のほかに、以下の3つの地域で地方場所が行われています。
- 三月場所: 大阪(エディオンアリーナ大阪)
- 七月場所: 名古屋(IGアリーナ/愛知県新体育館など)
- 十一月場所: 福岡(福岡国際センター)
しかし結論から言うと、地方場所も東京場所と同じくらい、あるいは時期や地域によってはそれ以上にチケット入手が困難です。
地方場所が超激戦になる3つの理由
- 開催期間が「年に1回」しかない 東京では年に3回本場所が開催されますが、名古屋・大阪・福岡は「年にたった1回」しかありません。そのため、地元や周辺地域(名古屋場所であれば愛知・岐阜・三重などの東海エリア)の相撲ファンがその1回の機会に一斉に集中するため、倍率が爆発的に高くなります。
- 会場のキャパシティが東京より小さい 両国国技館(約10,000人収容)に比べ、地方場所の会場は収容人数が少ない場合が多く、物理的に用意されているチケットの絶対数が少なくなります。
- 地元の企業や常連客(維持員)の枠が多い 地方場所は地元のスポンサー企業や長年の常連客が押さえている席(維持員席など)の割合も高く、一般の販売ルートに回ってくる席(特に初心者が欲しいイス席や2人マス席)が非常に限られています。
「観光を兼ねて遠征してみよう」という計画も非常に魅力的ですが、「地方だから空いているだろう」という油断は禁物であり、東京場所と同じく厳密な事前準備とスケジュール管理が必要になります。
チケットが取れなかった時の「復活・敗者復活」攻略法
先行抽選で落選し、一般発売の先着順にも間に合わなかったからといって、100%諦める必要はありません。大相撲のチケットシステムには、「正規の抽選後にチャンスが残されているルート」が存在します。
攻略法①:未払いキャンセルの「戻りチケット」を狙う
一般発売の際、「コンビニ支払い」を選択した購入者が支払期限内に代金を支払わなかった場合、そのチケットは自動的にキャンセルとなり、販売システムへ返却されます。
- 発生タイミング: 一般発売日の約3〜4日後(深夜から早朝にかけてシステムに再反映されることが多い)
- ポイント: 諦めずに発売から数日後のタイミングで「チケット大相撲」などのサイトをこまめにチェックすると、売り切れだった日付に突然「○(空席あり)」が復活していることがあります。
攻略法②:「公式リセール機能」を活用する
「チケット大相撲」には、チケットを購入したものの急な仕事や体調不良等で行けなくなった人が、定価で他の人にチケットを安全に譲ることができる公式リセール機能があります。
- 発生タイミング: 開催日の1〜2週間前〜前日まで
- ポイント: 初日が近づくにつれて「どうしても都合が悪くなった」という出品が増えていきます。特に平日のチケットはリセールに出やすい傾向があるため、開催直前まで諦めずにサイトを巡回するのがコツです。
攻略法③:公式ファンクラブの「最速先行」を利用する
「日本相撲協会公式ファンクラブ」には無料会員と有料会員(横綱・大関・関脇・小結・前頭などのコース)があります。有料会員になると、一般の先行抽選よりもかなり早い段階で行われる「最速先行抽選」に参加できます。本気で本場所のチケットを手に入れたい場合は、ファンクラブへの入会を検討するのも強力な選択肢です。
次回のチャンスはいつ?「東京場所」と「地方巡業」のスケジュール
今回(九月場所)のチケットは手に入りませんでしたが、大相撲の挑戦はここで終わりではありません。
東京(両国国技館)で観戦したい場合の「次回」のスケジュールは以下の通りです。
次回の東京場所:令和9年「一月場所(初場所)」
両国国技館で開催される次の本場所は、来年1月の「一月場所」です。
- 開催期間: 2027年1月10日(日)〜 1月24日(日)
- 一般前売り開始日: 2026年12月5日(土)頃〜
- 先行抽選の申込期間: 2026年11月上旬〜中旬頃
つまり、次の東京場所を本気で狙うなら、「2026年10月下旬〜11月上旬」には先行抽選の情報を確認し、スケジュールアプリに登録しておく必要があるということです。
もう一つの狙い目:「地方巡業(秋巡業など)」
「1月まで待てない」「まずは気軽にお相撲さんの迫力を味わってみたい」という場合は、本場所の合間に行われる「地方巡業」も非常におすすめです。
- 秋巡業(10月開催): 関東近郊や全国各地の体育館等を力士たちが訪れます。
- 巡業の魅力: 本場所のような独特のピリッとした緊張感とは異なり、力士との距離が格段に近いです。公開稽古を見学できたり、初切(しょっきり:相撲の決まり手を面白おかしく紹介する見せ物)を楽しめたり、運が良ければ写真撮影やサインに応じてもらえるチャンスもあります。「巨大なお相撲さんを間近で見る」という目的であれば、巡業は最高の選択肢になります。
まとめ:バケットリスト達成に向けて、何度でも挑む!
2回連続の落選となり、一時は「もう無理かもしれない…」と弱気になりかけました。
しかし、なぜ自分がこれほどまでに相撲を見たいのかを改めて考えると、「あの巨大な肉体がぶつかり合う熱量を、絶対に自分の目と耳で確かめたい」という情熱は冷めるどころか、ますます強くなるばかりです。
ボールという道具を使わず、人間の肉体と魂だけで真っ向勝負を繰り広げる大相撲。簡単にチケットが手に入らないからこそ、ついに両国国技館の客席に立ち、土俵を見下ろした瞬間の感動は、間違いなく一生ものの記憶になるはずです。
今後の我が家の作戦ノート:
- 9月場所の直前まで「公式リセール」と「未払い戻り」を諦めずにチェックする
- 10月の秋巡業のチケット情報を確認してみる
- 2027年1月場所の先行抽選(11月スタート)に向けて、10月中に準備を整える
バケットリストの項目をひとつ達成するまでのこの試行錯誤のプロセス自体も、ひとつの旅だと思って楽しみたいと思います。
無事にチケットをゲットして両国国技館で観戦できた日には、会場の熱気、お相撲さんの圧倒的なスケール感、そして美味しいお弁当の食レポを余すことなくお届けする記事を書きますので、ぜひ楽しみに待っていてください!
同じようにチケット争奪戦で戦っている皆様、あきらめずに一緒に頑張りましょう!
